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2005/11/14 MON(No.940)

落ち葉の小途



 めっきり肌寒くなった。鈍感なボクもさすがに上着を着るようになったのだが、厚着をするとどうも動きを制限されているみたいで気分が乗らない。世の女性たちは、お洒落が一番楽しめる季節だということで、この時期は浮き浮きするらしいのだが、ボクにはお洒落なんてハナっから用なしだし、動いてなんぼの商売に携わっているからには、身軽が一番なのだ。作業ズボンにだぼシャツと運動靴、これに合う上着とくりゃ作業着しかないわけで、だれが見たってゲージツカには見えないだろうな。
 読了した本が溜まってきたので古本屋に持っていって、ついでに新しい本を買ってきた。書棚をなにげなく見て回っていたら、以前から読みたいと思ってはいたがぐっと堪えて我慢していた本につい手が伸びてしまったのだ。井上ひさしの「四千万歩の男」である。なんせ、文庫本で700ページ近い大部が全5巻、んなもん読んでた日にゃ、他の仕事に手がつかないと思って、「引退してからのお楽しみ」と諦めていた本なのだ。でも、手にとって10ページばかり立ち読みしたら我慢が効かなくなった。買ってしまったからには仕方がない。せいぜい自制しながら、仕事に差し障らないペースでページをめくるとしよう。読み終わるのに半年ぐらいはかかりそうだ。
 思えばサラリーマン時代、片道1時間の電車通勤の楽しみは読書しかなかった。往復で一日2時間、普通の文庫本だったらそれで読み終わるというのが大体のペースだった。ということは、年間に200冊前後である。当時のボクは、たぶんよっぽど付き合いの悪い人間だったと思う。一ヶ月の小遣いはフィルム代(現像代含む)、ガソリン代に消えてしまっていたから、同僚や友人と飲み歩くなんて余裕はなかったし、それが楽しいとも思わなかった。会社が引けたら、どこでもいいから歩き回ってシャッターを切っていた。その息抜きが電車の中での読書だったわけだ。
 でも、撮影を本業にすることになったら、それさえも贅沢の部類として脇に押しやられ、最近はよく読んでも週に1冊がいいとこ。最近、だんだん文章に幅がなくなってきつつあるのは、どうもそれが原因じゃないかという気がしている。脳味噌の一部が退化してるんだな、きっと。


【使えるワザ】
 銀行に行くついでがあったので、ちょっと足を伸ばして市の流通団地にケヤキ並木を見に行ってみた。去年の紅葉がとても綺麗だったのでその印象が頭の中に強く残っていて、思い出すたびにいろんなイメージが浮かんでくる。晴れた日にはこういう風に撮ってみようとか、雨が降ったらこういう切り取り方を試してみようというようなイメージである。今日はどんよりとした曇り空だったので、紅葉が今年も綺麗だったらいいなと思って、勇んで出かけた。けれど、残念ながらアウト。今年はダメだわ。辛うじて桜の紅葉がまあ見られる程度の美しさだったが、ケヤキは茶色に枯れてしまっている木がほとんどで、特に今日みたいなお天気だと辛気臭いだけ。せっかく行ったのだからというので、こういう写真を撮ってみたけれど、お世辞にも誉められる写真じゃないね。
 で、ものはついでと越谷球場まで足を伸ばした。今日は県民の日で学校はお休みだから、なんかやってるかなと思ったわけ。やっていた。高校野球の秋季大会だと思うけど、市内の高校同士の対戦。片方が滅法弱くて、試合自体は一方的な流れのつまんない試合だったが、観客席から見える周囲の銀杏の黄色がやけに美しく見えた。越谷は秋真っ盛りである。


撮影データ
カメラ

CANON PowerShot S1IS
撮影日 05/11/14 12:22
ISO感度 50
絞り F3.1
シャッター 1/200
露出補正値 -1/3
WB オート
露光方式 絞り優先AE
測光方式 評価測光
合焦方式 スポットAF
焦点距離 15.6mm
(35mm換算 102mm)
その他 手持ち撮影
レタッチソフト ちびスナ

by osampodigicame001 | 2005-11-15 01:03
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