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2005/12/28 WED(No.984)

一番星



 今日からいよいよ卵検査員に変身である。出勤は9時、職場までは30分足らずの道のりなのでゆっくり寝ていられると思っていたのだが、6時に叩き起こされた。メシ食って○んこすれば準備完了と思ったら大間違いで、鬼嫁に言わせれば、職場勤めの初出勤なんだから心の準備も必要だし、途中が渋滞する可能性もあるのだから早めに出なきゃいかんそうだ。結局、職場の駐車場で1時間も待つハメになったが、心の準備は確かにできた。
 さて、うとうとと眠くなった頃やっと始業時間である。まず、職員通用口を通るについて、薄く消毒液を張った水槽を歩かせられる。靴底の消毒である。この程度のことなら、食品会社なんかで仕事をするときに何度も経験済みなので驚かない。ところが、ここからがすさまじかった。
 入ったとたんに、たった今消毒したばかりの靴を脱がされる。自分で用意してきたスリッパに履き替えろというわけだ。履き替えるんなら靴なんか消毒する意味ねーじゃんと口まで出かかった抗議を呑み込み3歩進むと、そこは更衣室である。ここで、白いズボン、白い靴、白いシャツ、白い帽子に着替えさせられる。用意してきたスリッパは、なんと、たった3歩のためのものだったのだ。着替えた自分の姿を鏡に映してみたら、まるでカモメの水兵さんである。
 さて、着替えも済んだし、いよいよ職場への入場だ。入口には大きな洗面台がいくつも並んでいる。ここで、少なくとも1分間、石鹸液をつけて両手をもみもみしなくてはならない。ブラシで爪の間をごしごしするのも義務である。すすいだ後はジェットタオルに手を突っ込んで乾燥させ、その上で、アルコール液をシュッシュッとやる。間違ってもそれを飲んではいけない。で、アルコールが乾いたら(たちまち乾くけど)、医者が手術に臨んでパチンとやるあのゴム手袋をはめる。言うまでもなく、これも白である。
 ここまで白づくめになると、たぶん、鬼嫁が見てもボクだとは気がつかないぐらいに変身しているのだが、それで終わりじゃなかった。部屋に入る前に人二人がやっと入れるぐらいの小部屋があり、ドアに近づくと自動的にドアが開く。なにものにも一切手を触れなくてもいいようになっているのだ。そこに入るとこれまた自動で背後のドアが閉まり、閉まったとたんに壁と天井からぶわーっと空気が吹きつけてくる。かすかに消毒液の匂いまで混じっている。それを1分間浴び続けなくてはならない。
 1分間生きながらえた人は、めでたく反対側のドアが自動で開くのを目撃することができる。そして、そのドアをくぐったら、なによりも先にマスクをしなければならないのである。ドアの横にマスクの箱が置いてある。顔の下半分がすっかり覆われてしまうような、でっかいマスクである。ここまで来ると、ボクの姿はもう白以外の部分が目の玉だけという有様になった。これでマントがあれば月光仮面である。
 ふと気がつくと、目の前に聳え立つのは卵の山、たまごたまごたまごたまごたまごなのだ。立っているだけで、中性脂肪値と悪玉コレステロール値が10倍ぐらいに跳ね上がること間違いない。その卵たちに取り囲まれて、しっかり5時まで仕事をしてきた。日給2000円の意味は骨身に染みてよーく理解できた。それについては、明日以降お話しするとしよう。


撮影データ
カメラ

OLYMPUS Camedia C8080 WZ
撮影日 05/12/28 17:29
ISO感度 50
絞り F3.5
シャッター 5秒
露出補正値 -4/3
WB 曇天
露光方式 絞り優先AE
測光方式 評価測光
合焦方式 スポットAF
焦点距離 14.3mm
(35mm換算 59mm)
その他 三脚
レタッチソフト ちびスナ

by osampodigicame001 | 2005-12-28 21:03
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