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2005/05/20 FRI(No.762)

棚田深更



 午前6時に出発。今日も朝めしはおにぎりである。
 一昨日、豪雨の中を下見した肥前町内の棚田を巡る。晴天の青空を映した海の色が棚田を引き立ててくれる。雨の日の棚田もいいが、晴れた日の棚田もいい。陰影がつくので画面にめりはりがつくからだ。
 一昨日も訪れた納所(のうさ)の集落まで足を伸ばした。集落の外れ、半島の突端部に遠見山という小高い山がある。江戸時代、ここには海防のための番所があった。その跡が公園になっていて、今日は下の納所集落の人々が草刈りをやっていた。聞けば、完全なボランティアなんだそうだ。じいさん、ばあさんたち、かれこれ50人ほどが手に手に鎌を持って働いている。そのうちの数人と立ち話。このあたりの住民は警戒心がないというか、おおらかというか、ボクみたいな怪しさを絵に描いたようなよそ者とでも気楽に立ち話に応じてくれる。
 その話の中で、ここ納所にもいい棚田があると教わった。ただし、軽自動車でしか入れないような農道がまるで迷路のようになっているから、行くんだったら十分注意するようになどとおっしゃる。普通の人なら二の足を踏むところだ。でも、幸い借りているレンタカーはヴィッツ、軽に毛がはえた程度の小型車だ。あちこちで行き止まりにぶつかってバックしたりしながら1時間、やっと棚田を発見した。どこに隠れていたんだというほどの、大規模な棚田だ。パックが青い海なので息を呑むほど美しい。
 午前10時過ぎ、後ろ髪を引かれながら唐津に向かう。九州支部長(代理)のUkiukiさんが今日から合流するので、レンタカーの返還を兼ねて駅で待ち合わせなのだ。11時半、めでたく合流し、駅前でお昼を食べた後、Ukiukiさんの車で相知町の蕨野棚田に向かう。一昨日は土砂降りと濃霧でほとんど視界ゼロだったが、今日は素晴らしい景色だった。棚田の背後にある八幡山のてっぺんまで登ると、棚田全体が俯瞰できる。反対の南側には武雄の棚田も見える。
 帰りにその武雄の棚田に寄り、伊万里を経て西有田の岳の棚田を撮影、夕方は福島の土谷(とや)棚田で夕陽を撮る。温泉に入り、民宿に戻ったのは8時半。夕食、ビール、焼酎のあと、目の前に広がる大浦棚田の夜景を撮影。最高の一枚がゲットできた。はるばる佐賀までやってきた甲斐があった。


【使えるワザ】
 民宿から徒歩20秒の撮影ポイントに前から目をつけておいた。17日の夕方に「大浦の棚田」を撮影したのと同じ場所だ。夕食を食べているときに窓の外を見たら、十三夜の月が煌々と輝いている。これだけの月明かりならば、それほど長時間のシャッターは必要ないので夜景撮影にはもってこいである。
 使用したのは眼デジのマークII。シャッターボタンを押し続けていさえすれば、離すまではずっとシャッター幕が開いている「バルブ撮影」という機能が使える。長時間シャッターのときの秒数は必ずしも厳密でなくてもいいので、時間を計るのに時計はいらない。胸のうちで1、2、3、4・・・と数えているだけだ。自分の数えるスピードと実際の秒数のずれの感覚は備わっているので、2分をメドに数えてほぼぴったりだった。
 感度ISO100の115秒だから、バルブ機能がついていない眼デジ(予備機の20Dは30秒まで)やコンデジでも十分撮影できる明るさである。感度を400に上げれば30秒のシャッタースピードでいいし、絞りをF2.8まで開ければ、感度200の30秒でも同じ絵が撮れる。感度400なら15秒、800なら8秒でいい勘定だ。ただし、長時間シャッターなのでノイズリダクション機能の良し悪しはどうしても影響してしまう。115秒でほとんどノイズゼロ、さすがはキャノンの最高機種である。もし、カメディアでISO200、F2.8、30秒だったら、かなりのノイズが避けられなかっただろう。


撮影データ
カメラ

OLYMPUS
Camedia C8080 WZ
撮影日 05/05/20 22:50
ISO感度 100
絞り F4.0
シャッター 115秒
露出補正値 0
WB 屋外
露光方式 絞り優先AE
測光方式 分割測光
合焦方式 スポットAF
焦点距離 41mm
(35mm換算)(53mm)
その他 三脚
レタッチソフト チビすな

by osampodigicame001 | 2005-05-25 02:14
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