2005/11/08 TUE(No.934)

水面(みずも)の秋



 「秋の日のヴィオロンのためいきの、身にしみてひたぶるにうら悲し。鐘のおとに胸ふたぎ、色かへて涙ぐむ過ぎし日のおもひでや。げにわれは、うらぶれてこゝかしこ、さだめなくとび散らふ落葉かな。(訳:上田敏)」
 ベルレーヌじゃないが、秋もだんだん深まってくると、なんとなく侘しい気持ちになる。ちょっとした頼まれ仕事の行き帰りに、カーステレオでクープランのクラブサン曲集なんかを聞いたもんだから、なおさらうら寂しくなってしまった。思えば、前のエスティマは音響設備がぶっ壊れてからの数年間、まったく無音の車であったのに、今度の車に変わってステレオが聞こえるようになると、なんだか、無音のままで走らせるのは車に悪いんじゃないかという気になって、いろんなCDを棚から下ろして持ち込むようになった。でも、いくらなんでも秋にクープランははまり過ぎなのだった。選曲にも気をつけないと、うっかりすると鬱になってしまう。
 鬱の一歩手前状態になったついでに、最近の自分の写真について考えてみた。どうも、近頃のボクの写真には緊張感がない。早く言えば惰性に流れているような気がするのだ。被写体に迫る気迫に欠けている、あるいは、被写体の表面だけを、単に技術だけに頼って写し取っているだけという気がしてならない。
 たぶん、原因の一つはこのメルマガだろう。なんせ、一日一枚がノルマだから、気が乗ろうが乗るまいが、いい被写体に出会おうが出会うまいが、とにかく「今日の一枚」を上げなきゃいけない。乗っているときならいいが、ボクだってふつーの人間、そんなに年がら年中乗りのりでいられるわけもない。で、つい、小手先でシロートを幻惑しようとする。それが身に染み付いちゃったのかも知れない。
 そう思って、いったい「一日一枚」をどんだけやったのか勘定してみたら、なんと、今日のこの一枚で1,166日目、メルマガに昇格してからだけでも934日目なのだった。こりゃあ、癖になるわけだわ。少し身を入れてカメラを手にするようにしないと、そのうちに、あいつの写真は上っ面だけ・・・なんて評価が固まってしまいかねない。うん、たまには真剣に我が身を振り返ってみるのもいいな。


【使えるワザ】
 立冬も過ぎたというのに、昨日同様、今日も9月中旬の陽気なのだそうだ。ぽかぽかと暖かい陽射しに誘われて、花田苑に紅葉の様子を見に行ってみた。ほとんど無風だったので、池周りが絵になるかもと思ったのだ。
 紅葉はまだ1週間か2週間ほど早いという感じだったが、無風の池周りはやっぱりいい絵になった。でも、10枚ばかり撮ったところで電池切れ。「デジタル写真の学校」には予備電池と予備メディアは必需品などと書いておいて、その責任者がこういう無様なことではしようがない。しばらく使っていなかったパワーショットを何気なく持って出たのだが、電池が自然放電しちゃってたみたいだ。ま、明日も同じような天気だったら、出直すことにしよう。入場料はたったの100円、惜しくはない。
 水面に映る対岸の紅葉である。遠くにある噴水のお陰で、風による細かい波とは違う、たゆたうような波が立っている。それでこういう抽象画風の絵になるわけ。色を出すことが最優先だから、露出補正は多少なりともアンダーに振っておく。暗い部分を潰すことによって、色を際立たせる手法である。


撮影データ
カメラ

CANON PowerShot S1 IS
撮影日 05/11/08 14:29
ISO感度 100
絞り F5.6
シャッター 1/125
露出補正値 -1.0
WB 自動
露光方式 絞り優先AE
測光方式 評価測光
合焦方式 スポットAF
焦点距離 45.7mm
(35mm換算 300mm)
その他 手持ち撮影
レタッチソフト ちびスナ

[PR]
by osampodigicame001 | 2005-11-08 19:47
<< 2005/11/09 WED(... 2005/11/07 MON(... >>