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2006/01/01 SUN(No.988)

元旦列車



 読者のみなさん、新年明けましておめでとうございます。旧年中は飽きもせずこの傍若無人、勝手放題なメルマガにお付き合いいただき、みなさんの変人度も一層高まったこととお喜び申し上げると同時に、熱く御礼申し上げます。こうなったら毒食わば皿まで、今年も引き続き馬鹿さ加減の昂進に向けて研鑽を積まれますようお祈り申し上げます。そのための一助として、このメルマガがお役に立てれば幸甚に存ずる次第であります。

 と、まあ、堅苦しい挨拶はこの辺にして、今日は全国的に正月元旦、一般人の多くは昨夜の紅白、それに続くおバカ番組の視聴で疲れ果て、今朝は遅くまでぐっすりお休みになられたことと思う。しかし、一般人の仲間に入れてもらえないボクは、まだ夜明け前だというのにむっくりと起き上がりお出かけである。通勤途中の元荒川の河原で一昨日、カワセミの姿を目撃したので、それを撮ってやろうという腹なのだ。人通りがおそらく1年中で一番少ないであろう元旦の早朝、うまくすれば写真に収めることができるかも知れない。500mmレンズを車に積んで行った。
 けれども、運は我に味方せず、今朝はさえずりすら聞けなかった。出勤時間ぎりぎりまで粘ってみたけれど、ただ寒さに震えただけの成果。早起きは場合に寄っては大損なのである。
 元日だけあって、今日の職場は人数がえらく少なかった。ヌシおばたちの半分は休暇である。それに、ボクと同期の3人は、1人は昨日辞めたし、後の2人は別の部署に配置換えされた。検査に向いていないと判断されたみたいだ。ところが、仕事量は半端じゃなく多い。明日の初荷に向けてフル操業である。休憩も満足に取れないぐらい忙しかった。タマゴラック6台が15分おきに茹で上がった温タマを吐き出してくる。ラック1台にタマゴ780個、6台で4,680個、それを4人で検査するのである。制限時間は次の4,680個が入ってくるまでの15分間、1人1,200個として勘定してみたら、1個当たりに0.75秒しかかけられない。物理的に可能の限界を超えているのは明らかである。
 で、どうするか。写真家の「眼」をフル活用するのである。タマゴを1個1個見るのではなく、30個入りのトレー全体を1つの集合体、塊として見るわけだ。四角いトレーを回しながら4方向から俯瞰的に見て、直感的に「おかしい」と思うタマゴがあったら別のトレーに抜き出しておく。それが終わったら、今度はそっくり別のトレーにひっくり返して、タマゴの下半身を同じように4方向からチェックするのである。トレーに残ったタマゴは上半身、下半身とも4方向から検査されたことになる。抜き出したものは最後に確認する。
 この方法だと1つのトレーに20秒ほどかけてもいい。あまりの忙しさが生み出してくれたワザであるわけだが、ヌシおばの1人にこのワザを自慢したら、「ふん」と鼻で笑われてしまった。検査室が長いヌシおばたちも、誰に教わるわけでもなく、同じ方法を自然に身につけているのだった。でも、ヤツらが何年もかけて編み出したワザを、こっちは5日目にして自ら発見したのだから、忙しくて眼が回りそうだったけど気分は最高だったのだ。ヌシおばたちからも一目置かれる雰囲気になってきた。

 残業するヌシおばたちを尻目に、派遣のボクだけ定時退社、家に戻ったら、鬼嫁が「ラーメンが無性に食べたくなった」などとぬかしおる。朝は車の中でコンビニおにぎり、昼は買って行ったコンビニ弁当、夜はラーメン屋、キットくんのお正月はこうしてなにごともなく過ぎていったのだった。


撮影データ
カメラ

OLYMPUS Camedia C8080 WZ
撮影日 06/01/01 06:31
ISO感度 200
絞り F3.2
シャッター 1/5
露出補正値 -4/3
WB 曇天
露光方式 絞り優先AE
測光方式 評価測光
合焦方式 スポットAF
焦点距離 7.1mm
(35mm換算 28mm)
その他 手持ち撮影
レタッチソフト ちびスナ

by osampodigicame001 | 2006-01-01 21:45
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