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2005/07/09 SAT(No.812)

棚田を濡らす雨



 案の定、朝から雨。ほぼ終日降り続いた。
 昨夜はさすがに目が冴えて眠れず、1時過ぎまで本を読んでいた。お陰で朝寝坊、起床8時である。もっとも、今回の四国は雨か曇りの日々なので、朝日を狙った撮影がない。遅く起きても困るというわけじゃないのだ。
 市内のファミレスでゆっくりと朝食。9時半過ぎに活動を開始した。まずは上勝町の樫原の棚田。市内から片道45キロである。県道16号を西に進む。町役場を過ぎたところに下平という集落があり、そこから農道の上りになる。約3キロ、切り返さないと曲がれないカーブが連続する狭い道だ。普通なら前に進むのが怖くなるところだが、幸いなことにところどころに「樫原の棚田村」という看板が立てられているので、少なくとも行き止まりでないことだけは確信が持てる。すれ違う車がないこともありがたい。対向車が来たらどちらかがバックすることになるわけだが、ほんのわずかハンドル操作を誤れば谷底まっしぐらである。
 美しい棚田だった。ところどころに紫陽花が植えられていて、その花が最盛期を迎えている。運がいいというかなんと言うか、こういう景色に雨、まるでこの日のために写真の神様が用意してくれたみたいなお膳立てだ。雨の日の撮影は気が滅入るものだが、それでも雨の日には雨の日にしか撮れない写真がある。
 ちょうどお昼。予定は何もないので徳島まで戻りうどんの昼食。愛媛、高知、徳島と、毎日のようにうどんを食べているけれど、さすがは本場の四国、一度もハズレがない。
 ほとんど土砂降り状態だが、時間はたっぷりあるので、ここまで来たついでに淡路島で棚田を探してみることにした。鳴門大橋を渡り兵庫県に入る。南あわじ市の旧・西淡町のあたりを徘徊し、棚田らしい棚田は見つからなかったけれど、田んぼの景色など20枚ほどの写真を撮った。
 高速で高松へ。午後5時ホテル着。雨がようやく上がった。明日は小豆島だ。大阪からなにわ唐芋くんとうみひこさんが駆けつけてくれることになっている。


【使えるワザ】
 35mmフィルム換算で36mmだから、標準よりやや広角寄りといった画角だ。それでも、こういう広角らしい描写ができる。純粋に広角の描写になると、手前の紫陽花はもっと大きく写す必要があるのでかなり寄って撮ることになる。手前が大きく写る分、画面に迫力が出るわけだが、逆に遠景はうんと小さくなるので、この場合は意図に沿わない。なぜなら、主役はあくまで棚田のつもりだからである。紫陽花は「雨」を描写するための小道具に過ぎない。
 ポイントは合焦位置。暗いし、手持ちなので絞りには限界がある。できるだけ被写界深度を稼ぐためには、合焦位置の手前は浅く奥は深いという被写界深度の性質を利用するわけだ。つまり、この場合は、紫陽花のちょっと奥ぐらい、距離にして3、4メートルぐらいにピントを合わせてある。さすがに一番手前の葉っぱの部分までは無理だが、それ以外はほぼパンフォーカスになる。


撮影データ
カメラ

CANON EOS1D MarkII
EF 28-135mm IS USM
撮影日 05/07/09 12:01
ISO感度 100
絞り F5.6
シャッター 1/30
露出補正値 -1.0
WB 屋外
露光方式 絞り優先AE
測光方式 評価測光
合焦方式 スポットAF
焦点距離 28mm
(35mm換算)(36mm)
その他 手持ち撮影
レタッチソフト ちびスナ

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by osampodigicame001 | 2005-07-13 00:45

2005/07/08 FRI(No.811)

八畝の棚田



 雨。
 JIROさんたち3人は今日、お昼前の便で帰京する。せっかく高知に泊まったのだから市内見物ぐらいはしてもらおうというわけで、朝6時にホテルを出発、高知城、桂浜と名所巡り。さすがに写真を志すだけあって、物見遊山ならものの30分もあれば十分なはずの高知城(天守閣は9時までクローズなのに)が1時間以上、まだお土産屋も開店準備中という朝っぱらの桂浜も1時間、みなさん、いったい何を撮っているのだろう。
 高知龍馬空港まで10時前に3人を送り届け、名残りのコーヒーをご一緒した。5日間にわたって行動を共にしたメンバーが別れ別れになる。なんだか寂しい気分だ。この3人とはしょっちゅう会っているのだけれど、5日間も一緒にいたのは初めてだし、一緒にいた時間が長かった分、別れの寂しさも格別なのだろう。
 さて、今日の午後と明日一日は単独行動。まずは、大豊町の八畝(ようね)の棚田を目指す。南国市から高速に乗り、大豊ICで降りてそこから約30分、国道439号を右折して農道に入ると、すれ違う車は一台もいなくなる。両の車輪がかろうじて路面を踏んでいるという細い山道を30分ほど登ると、眼前に屏風のような急傾斜の棚田が姿を現す。谷を挟んだ両岸がまるで映画のスクリーンのような、ほとんど垂直じゃないかというぐらい急傾斜である。谷底では流れる渓流を堰き止めて砂防工事が行われていた。砂防工事などを目にすると、景観破壊だとつい文句の一言も言ってみたくなるボクだが、ここでは素直に納得。工事をやっておかないと、すぐにでも崖崩れで埋もれてしまいそうな地形なのだ。
 谷のこちら側が八畝、対岸が怒田(ぬた)の集落。集落といっても農家は傾斜のあちこちにしがみつくように建てられている。その農家の隙間隙間に、狭い棚田が青々とした座布団を並べたように続く。
 軽自動車ではないけれど思い切って農道に乗り入れた。Uターンする場所がなければ、農家の玄関先で切り返えさせてもらおうと思ったのだ。自分の両足で登るのはためらわれるほどの急坂である。斜面の半分ほどを登ったところに、ちょうどいい空き地があった。ここなら、3、4回切り返せばなんとか後戻り可能なようだ。
 そこに駐車して歩き回っていたら、ばあさんが二人、どこからともなく出現した。話をしていたら、この空き地は町営バスの停留所なんだそうだ。おやおや、それは失礼。なんて言っている間に、当の町営バスが坂を上ってきた。バスとは名ばかり、ボクが乗っているレンタカーと同じワンボックスである。ここで切り返すかと思ったら、ばあさん二人を積んで坂をずんずん上って行った。たぷん、上のほうにも停留所があるのだろう。
 次は本山町の吉延の棚田。大豊からは30分ほど。やはり、左右の車輪がやっと道幅というような山道を辿る。しばらく行くと、眼前に広大な景色が開ける。道はまったく交通がないので、どこで車を止めても文句を言う人はいない。ワンボックスでは畦に乗り入れるというわけには行かなかったが、道の真ん中(といっても、端に寄せてもほぼ真ん中)に駐車して自由に撮影ができる。峻険な山並みが連なる四国だが、中にはこういう広大な景色もあるのだ。四国侮るべからずだな。
 午後4時、まだ昼飯も食っていない。予定では室戸岬に向かうはずなのだが、携帯の天気予報を見たら夜半から雨だという。空海が悟りを開いたという神明窟の奥から見える夜の海と空を撮影するのが目的だから、お天気が悪いのではお手上げである。片道3時間以上かけて空振りではしょうがないので、行き先を明日に予定していた井川町、下影の棚田に変更。高速を使えば1時間の道のりだ。
 ところが、その下影の棚田がなかなか見つからなかった。山道を行きつ戻りつした挙句に、とうとう音を上げて町役場へ。退庁時刻ぎりぎりに間に合って、ようやく場所を確認することができた。なんと、去年の台風で看板類が全部吹き飛んでしまい、「地元の人でも迷うぐらいなんですよ」という状態なのだそうだ。教えられた狭い脇道を決死の覚悟で下ったら、やっと目指す棚田に行き着いた。枚数わずか39枚という小さな棚田である。しかし、さすがは百選棚田、そのたたずまいは美しいという言葉が空しくなるほどだった。
 予定では室戸で車中泊のところだが、ここから徳島まではわずか70キロ、今回の旅行では四国4県のうち、3県で県庁所在地に泊まることになっているのに、徳島だけは素通りになっている。せっかくだから4県制覇だ。携帯で徳島市内のビジネスホテルを予約、午後8時到着。ホテルの窓からは阿波踊りのお囃子がうるさいぐらいに聞こえてくる。5月から毎日練習しているのだそうだ。


【使えるワザ】
 特になし。レタッチでややコントラストをかけてある。霞んだ風景がそれでしゃっきりとする。


撮影データ
カメラ

CANON EOS1D MarkII
EF 28-135mm IS USM
撮影日 05/07/08 12:54
ISO感度 100
絞り F11
シャッター 1/250
露出補正値 -1.0
WB 屋外
露光方式 絞り優先AE
測光方式 評価測光
合焦方式 スポットAF
焦点距離 85mm
(35mm換算)(111mm)
その他 手持ち撮影
レタッチソフト ちびスナ ViX

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by osampodigicame001 | 2005-07-13 00:43

2005/07/07 THU(No.810)

棚田の通学路



 雨。
 のりおくんは午前5時から活動を開始したらしいが、ボクは今朝も10時間睡眠。よくぞ眠れるものだ。二度寝、三度寝がだんだん癖になってきている。それに、起きたときになんだかえらく疲れているような気分。目は腫れぼったいし四肢はだるいし、脳味噌も10分間ぐらい活動を開始しない。いつもの4、5時間睡眠なら、起きると同時に昨夜の続きモードに入り、まず最初に解決すべき問題は空腹であるということが分かる。しかし、10時間も寝てしまうと、胃袋が存在を主張し始めるまでに少なくとも30分はかかるみたいだ。
 朝食後、民宿のすぐ下にある口屋内の沈下橋を渡り、対岸で待機。小学校に通う子供たちが、この沈下橋を渡って集団登校してくるところを撮ろうというのだ。民宿の長女(2年生)もその中に入っている。のりおくんとJIROさんは橋のたもとから、Maxさんとボクは対岸の棚田の奥から撮影。なかなかいい写真になった。
 8時過ぎ、民宿を出て梼原(ゆすはら)町にある神在居(かんざいこ)の千枚田に向かう。1時間半ほどの行程だが、途中にも綺麗な棚田がたくさんある。あちこちで車を止めて撮影するので2時間以上かかった。国道197号を東進し、道の駅ゆすはら(太郎川公園が隣接)を過ぎたトンネルの真上が棚田になっている。
 この棚田は6年ほど前、田んぼがレンゲ草で彩られている時期に撮影したことがある。当時はもちろんフィルカメでの撮影で、デジカメで撮るのは今回がはじめてである。当時と比べると休耕田の割合もずいぶん減っているし、崩れていた石垣なども綺麗に補修してある。棚田に面した丘の上に展望所が設けてあり、そこから眺めると青々とした稲と石垣のコントラストが息を呑むほど美しい。司馬遼太郎が「日本のピラミッド」と評したそうだが、なるほどとうなづける風景だ。
 次は仁淀村、長者の棚田。カーナビを頼りに林道に毛が生えた程度の国道439号を1時間ばかり走り、東津野からあと1キロで仁淀村という地点までたどり着いたが、そこでなんと全面通行止めに引っかかった。数日前の豪雨で崖が崩れ、徒歩でも通行できないという。大回りをすれば行けないことはないが、地図でルートをチェックしてみたら2時間ではとても無理というぐらいの回り道になる。残念だけどこの棚田はパスするしかない。
 須崎まで下り、高知市を通り過ぎ土佐山田に向かう。東川の棚田を撮影し、次いで香北町は有瀬の棚田。ここの棚田は大したことなかったが、物部川沿いの国道から対岸に見た白川の棚田は絶品だった。 高知に戻ったのは午後6時。日帰り温泉、カツオの敲き、ビールというお決まりのコースをこなし、午後9時、ホテルの部屋に落ち着く。さて、寝よう。でも、全然眠くないや。


【使えるワザ】
 ここ口屋内のちょっと上流にある勝間の集落では、朝夕の2回、対岸の小学校に通学する子どもたちを渡す渡し舟が運行されていて、「学童の渡し」と呼ばれる名物だったのだが、統廃合で学校が廃校になり、3年前に廃止されてしまった。フィルカメで撮影した画像は持っているのにデジカメ画像がなかったので、今回はその撮影も楽しみの一つだったのだが、民宿のおかみさんに教えられてがっかり。その代わりといってはなんだが、民宿の長女が通う通学路を撮影した。この道のすぐ手前が沈下橋で、棚田を前景にした写真も撮ったが、こちらのほうがずっと気に入った。ちょうどいい具合に晴れ間が覗き、子どもたちの影が出た。


撮影データ
カメラ

CANON EOS1D MarkII
EF 28-135mm IS USM
撮影日 05/07/07 07:52
ISO感度 100
絞り F11
シャッター 1/80
露出補正値 -1.0
WB 屋外
露光方式 絞り優先AE
測光方式 評価測光
合焦方式 スポットAF
焦点距離 33mm
(35mm換算)(43mm)
その他 手持ち撮影
レタッチソフト ちびスナ

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by osampodigicame001 | 2005-07-13 00:41

2005/07/06 WED(No.809)

遍路道



 雨。
 取材旅行に出ると目が腐って溶けてしまうのではないかというぐらい睡眠時間を確保できる。昨夜も就寝が午後9時、起床は午前7時、なんと10時間も寝た。途中で何度も目が覚めるのだが、夜中ではなにもすることがない。仕方がないので横になっていたら自然に寝てしまうということの繰り返しだった。
 朝食後、1時間ほど大洲市内を散策。昭和40年のテレビ小説「おはなはん」のロケ現場になった「おはなはん通り」や、明治時代の街並みがそのまま残っている路地などをゆったりと歩いた。すれ違う人々が「おはようございます」と挨拶してくれる。とても気持ちのいい街だ。朝食をとり、ホテルをチェックインした後、肱川の河原から大洲城を撮影し、西予市(旧・野村町)にある堂の坂(どうのさこ)棚田を目指す。傾斜はさほどでもないが、見渡す限り田んぼが広がるスケールの大きな棚田である。棚田の景色も美しいが、最近の田んぼは農薬をあまり使わなくなっているので、注意深く見ているといろいろな動物や昆虫が見つかる。マクロレンズを駆使してそういった被写体を狙うのも楽しみだ。
 お約束のうどんでお昼を食べ、次いで、霊場第41番龍光寺、42番仏木寺を見学。ここでも近所の棚田で偽お遍路の撮影。
 愛媛の最後は奥内の棚田。四万十に下る道すがら、あちこち迷いながらやっと探し当てた遊鶴羽(ゆずりは)という戸数10戸ほどの集落の上下に、枚数にして3、400枚の棚田が拓かれている。この頃にはすっかり雨も上がり、晴れ間が覗くお天気になった。
 夕方、四万十川を下り、中流域にある口屋内の民宿に入る。「せんば」というこの民宿は四万十に来ると必ずお世話になるところだ。食卓に並びきれないほどのご馳走が出る。あまご、川海老、うなぎなど、すべて清流四万十で捕れた食材だ。雨はすっかり上がり、星が瞬く夜になった。午後9時、四万十の瀬音を聞きながら就寝。


【使えるワザ】
 この撮影をしているとき、モデルになったのりおくんとJIROさんに、通りかかった車が止まって、道が間違っていると教えてくれたそうだ。四国の人々はお遍路さんにはとても親切で、龍光寺の門前では果物屋のおばちゃんがみかんを5個も下さった。「ご接待」という言葉が日常に溶け込んでいるのだろう。
 今でこそ、道行く人が大勢いるので、道を間違えればそれを教えてもらえるが、昔は、いったん道に迷ったらとことん回り道なんてこともあったと思われる。しかし、そもそも霊場が近くにないところにお遍路姿が出没するはずもないわけで、こういう撮影では「ありえない」シチュエーションはご法度である。モデルを使うわけだから、どうせ偽者と割り切る考え方もあるかも知れないが、そこらへんは基本線をどこに引くかという姿勢の問題だと思う。レタッチと通ずるところがあるな。
 しかし、今回の取材では、モデル役を勤めていただいただけではなく、JIROさん、のりおくん、Maxさんにはたいへんお世話になった。それになにより、みなさんと一緒にいられる楽しさがほんとにありがたかった。


撮影データ
カメラ

CANON EOS1D MarkII
EF 28-135mm IS USM
撮影日 05/07/06 14:00
ISO感度 200
絞り F11
シャッター 1/500
露出補正値 -1.0
WB 屋外
露光方式 絞り優先AE
測光方式 評価測光
合焦方式 スポットAF
焦点距離 105mm
(35mm換算)(137mm)
その他 手持ち撮影
レタッチソフト ちびスナ

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by osampodigicame001 | 2005-07-13 00:40

2005/07/05 TUE(No.808)

泉谷の棚田



 天気予報では降水確率80%なんて言っていたが、午前7時、朝食をとりに食堂に降りたときには薄曇りのお天気で雨は止んでいた。8時前にホテルを出る。まずは内子町の山奥にある泉谷の棚田を目指す。内子までは高速、そこから県道56号を約1時間の上り。道筋にいくつも棚田の看板が出ているので迷う心配はない。借りているワンボックスではちょっと怖いぐらいの狭い山道を進む。もう少しで河辺への峠越えというあたりで右に折れ、農道を少し下ったところに棚田があった。枚数にして100枚ほどのちんまりしたものだが、圃場整備がまったく施されていない美しい棚田だった。雨上がりのしっとりした緑が得も言えず美しい。
 1時間ほど撮影したあと、今度は久万高原町に向かう。すれ違う車もない山道を1時間半、44番札所である大宝寺でとりあえず簡単なお参りをして、次の第56番、岩屋寺に向かう。といっても、今回の取材目的は札所参りではない。実は一番の目的である「棚田とお遍路」のロケーションなのだ。四国は棚田の宝庫なので田んぼはいくらでも見つかるけれど、そもそもお遍路が絶対に通らないところで撮影しても意味がない。お遍路が通る道すがらにある棚田が見つかるかどうかが大事なのだ。幸い、大宝寺と岩屋寺の間の5キロほどの山道に3ヵ所ばかりこじんまりした棚田を見つけた。松山駅で買っておいたお遍路ユニフォームの出番である。4人が交代で衣装をまとい、交代で写真を撮る。目論見通りの写真がゲットできた。
 雨が降り出した。時折、すごい勢いで降る。予定では内子町と大洲の古い町並みを撮影するはずだったが、この雨ではとてもじゃないが車から出る気にもならない。車で通り過ぎるだけにして大洲のホテルに向かう。楽しみにしていた肱川の鵜飼も中止。予約していた観光協会がわざわざ携帯に知らせてくれた。仕方がない。温泉に浸かったあと、ホテルのそばの鮮魚料理屋で夕食。瀬戸内の新鮮な魚をつまみにしてたっぷり飲んだ。午後9時、もう眠くてたまらない。


【使えるワザ】
 四国は急峻な山並みが連なる山国である。したがって、棚田も急角度の斜面に拓かれたところが多い。当然、一枚一枚の田んぼは小さくならざるを得ず、かつ、圃場整備もままならないということになる。写真に撮る風景としてはそのほうがいいのだが、実際に耕作している人々にとっては生産性の上がらないことこの上ないということになる。どこの田んぼでも後継者不足が深刻な問題になっているようだ。
 この棚田は全部で100枚ほどの中規模の棚田だが、全部あわせても2町歩というところが精一杯ではないだろうか。それをおそらく3軒か4軒で耕しているみたいだ。1戸あたり5反、昔なら水呑みの規模だ。若い者は稼ぎに出るのが宿命といっていいだろう。遠からず消えていくであろう風景である。


撮影データ
カメラ

CANON PowerShot S1iS
撮影日 05/07/05 10:04
ISO感度 100
絞り F4.5
シャッター 1/320
露出補正値 -1.0
WB AUTO
露光方式 絞り優先AE
測光方式 評価測光
合焦方式 スポットAF
焦点距離 23.2mm
(35mm換算)(152mm)
その他 手持ち撮影
レタッチソフト ちびスナ

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by osampodigicame001 | 2005-07-13 00:38

2005/07/04 MON(No.807)

風渡る



  6時半に起き8時15分のバスに乗った。フライトは11時50分だから余裕である。早すぎるぐらいのものだが、こないだみたいな渋滞がないとも限らない。あのときは、たまたま通風の痛みを抱えていたということもあったけれども、バスからタクシー、さらには途中で電車に乗り換え、大荷物を背負って羽田に着いたときにはもう死ぬかと思ったもんだ。案の定、空港で2時間も待つことにはなったが、コーヒー飲んで本でも読んでいればいい。
 東京は雨。テレビでは、四国地方でも降っているという。先週までの旱(ひでり)がまるで嘘のように、数日前からは豪雨になって、あちこちで被害が出ているそうだ。松山空港に着いたときにはたまたま雨は止んでいたが、レンタカーを借りて走り始めたら降り出した。降ったり止んだりだけれど、ときにワイパーを高速回転させても前が見づらいぐらいに降ることもある。
 今回は、前半部分だけだがJIROさん、のりおくん、Maxpapaさんがお付き合いして下さる。車中はとても賑やかだ。とりあえず松山駅まで行ってお約束のうどんを食べ、伊予鉄観光でお遍路衣装を二組購入。
 午後4時、松山市の隣、東温市(旧・川内町)にある井内の棚田で撮影開始。雨模様の中だが、約1時間、たっぷり撮影した。久万高原の裾野に広がる広大な棚田である。数日前からの降雨で、すでに50センチぐらいに伸びた稲は生気を取り戻したように青々としていた。しかし、葉先は茶色く変色していたし、田んぼの土には縦横にひびが入っていた。危ういところで慈雨に恵まれたという格好だ。
 松山に戻り、ホテルにチェックイン。大浴場は道後から引き込んだ温泉。食事は食べ放題のバイキングに飲み放題つきで1050円。月に何回しかない大サービスデイにたまたま当たったのだ。生ビールと焼酎を浴びるほど飲んで、画像チェックもしないまま寝た。順調な滑り出しである。


【使えるワザ】
 撮影中は降ったり止んだりだが、幸いひどく降ることはなく、傘の必要もなかった。山から時おり風が吹き降ろしてきて、50センチぐらいに伸びた田んぼを吹き抜ける。その風を撮った。
 といっても、目に見えない風は、いくらなんでも写せない。風が吹き抜けている「感じ」を写すだけだ。シャッタースピードを幾分遅めにして、葉先がわずかにブレるようにする。このブレの大きさで風の強さを加減するのだ。大きくぶらすと強風、わずかだと微風というわけ。レンズの焦点距離や絞りによる描写の違いは案外分かりやすいので簡単に覚えられるが、シャッタースピードによる描写は経験がモノを言う。どの程度のシャッターだとどのぐらいのブレになるかは、被写体が動くスピードと被写体までの距離で決まる。試行錯誤して、勘を養うしかない世界だ。


撮影データ
カメラ

CANON EOS1D MarkII
EF 28-135mm IS USM
撮影日 05/07/04 15:59
ISO感度 100
絞り F5.6
シャッター 1/80
露出補正値 -1.0
WB 屋外
露光方式 絞り優先AE
測光方式 評価測光
合焦方式 スポットAF
焦点距離 95mm
(35mm換算)(123mm)
その他 手持ち撮影
レタッチソフト ちびスナ

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by osampodigicame001 | 2005-07-13 00:36

2005/07/03 SUN(No.806)

清聴



 マンション連合会の総会はなかなか盛況であった。結成したのが去年の11月、まだ7ヶ月しかならないのだが、それなりに活動を活発化させているし、市内での知名度も徐々にではあるが高まってきているようだ。市当局も連合会の活動には目を光らせていて、今回は行政や議会からも代表者が臨席した。大いに結構なことである。
 午後1時から夕方まで、たっぷり4時間の会議のあと、役員だけで懇親会をやり、7時には帰宅した。これからこのメルマガを配信し、明日からの四国取材の準備をする。四国行きまでに4月分のネット撮影会講評を書き上げるつもりでいたのだが、結局積み残しになった。
 積み残しと言えば、ボクが配信しているもう一つのメルマガである「氷の国の一人旅」がとうとう廃刊処分を受けてしまった。何回か警告は届いていたのだが、ちょうど本の執筆が重なったためにどうしても時間が取れず、規定の6ヶ月が過ぎてしまったのだ。半年間発行されなかったメルマガは自動的に廃刊になってしまうのである。申し訳ない、許して!と言っても許してもらえない。
 もっとも、復刊手続きをちゃんとやればまだ続ける道はあるらしい。その手続きがどういうものなのか、まだ調べていないので不明だが、ま、会社で言えば首切りではなくて休職扱いということなのだろう。ボク自身としてはもちろん中途半端で終わらせるつもりは毛頭ないし、時間さえ許せば最後まで行き着きたいという気持ちもある。アイスランドの物語は自分だけの懐にしまっておくのは勿体ないと思うし、写真もできるだけ多くの人に見ていただきたいのだ。今はもうお蔵入りしたフィルカメの画像だから、なおさらその気持ちが強い。四国から戻ったら、できるだけ早い時期に復刊手続きをやり、続きを出したいと考えている。


【使えるワザ】
 今日の総会は出番が15分ぐらいしかなかったので、あとはずっと写真係をやっていた。退屈しのぎに、ボクの前に座っていたおばちゃんのおみ足を1枚。昨日と同じFZ10なので、最初からモノクロのつもりで撮影している。
 もちろん、ここに載せた画像はレタッチ後のものである。カラー写真をただモノクロ転換しただけでは使い物になりはしない。モノクロは光と影の芸術だから、それなりの焼き方が求められるのだ。撮影する段階でその焼き方をイメージしておき、カラー画像は単なるネガだと割り切る。カラーを単にモノクロ転換しただけで喜んでいるバカが多いが、カラーとモノクロとはまったく違った芸術分野だという自覚がないとただのお遊びで終わってしまう。
 露出にして2段近く明度を上げ、レベル補正でクロの締まりを強めている(焼きこみ、覆い焼きはやっていない)。露出2段分の修正になるわけだから、最初の原画がいわゆる「標準ネガ」の状態、つまり、正確に露出が合った画像になっていないと無理レタッチになってしまう。どうせレタッチするのだからという甘えは、いくらデジタル画像であっても通用しないのだ。


お断り
明日から7/11(月)まで四国取材のため留守にします。
その間のメルマガ配信はお休みさせていただくことになります。
ご了承ください。


撮影データ
カメラ

PANASONIC Lumix FZ10
撮影日 05/07/03 14:36
ISO感度 200
絞り F2.8
シャッター 1/60
露出補正値 -2/3
WB 晴天
露光方式 絞り優先AE
測光方式 評価測光
合焦方式 スポットAF
焦点距離 53mm
(35mm換算)
(319mm)
その他 手持ち撮影
レタッチソフト ちびスナ ViX

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by osampodigicame001 | 2005-07-04 00:09

2005/07/02 SAT(No.805)

水子地蔵



 明日は午後からマンション連合会の定時総会なので、今日はそのための書類作り。もっとも、ほとんどの仕事はすでにやってあったから、それほど時間がかかったわけではない。
 午前中、医者に行った。痛風の発作はもう治まったし、胃の調子もピロリ菌絶滅治療をやってもらったのですこぶる良好。それなのにわざわざ医者に行ったのは、来週からの四国長期ロード中の常備薬を貰いに行ったのだ。旅行中に痛風の発作が起きたら目も当てられないことになる。鎮痛剤の強弱2種類を頼んで出してもらった。
 小豆島のレンタカー会社からメール。ネット予約したので一安心と思っていたら、保有車両がすべて満車だというお断りのメールだった。島にはレンタカー会社が2社あるが、もう1社はネット検索の段階ですでに満車だったから、これで足を絶たれたことになる。参った!
 地図を見直してみたら、高松からの高速艇が着く土庄港から中山の棚田までは5、6キロである。もともと大豆島ではなくて小豆島というぐらいだから、島全体からしてそれほど広いわけじゃない。海抜ゼロの港から棚田方面、当然道は上りであろうが、5、6キロの道のりであれば歩けない距離ではないような気がする。ま、10日は一日小豆島に当ててあるから、急ぐ必要もない。雨でも降ったら問題だけど、そうでなければなんとかなるだろう。


【使えるワザ】
 医者の帰りにちょっと回り道をして田舎方面を走っていたら道に迷い、気がついたらこのお寺の前に出てきた。このお地蔵さんの写真は前にも一度掲載したことがあるような気がする。真言宗の小さなお寺だけど、この水子地蔵がえらく目立つので、ここを通るたびに寄ってみたくなるのだ。お参りの人が絶えないらしく、地蔵さんの前にお供えしてある風車はいつも新しい。昨日とは打って変わった涼しい風を受けて、くるくると気持ちよく回っていた。
 FZ10は露出傾向が他のカメラよりオーバー目だなとは思っていたが、この画像で補正を-1にして、なおオーバー気味だった。カラーのままではレタッチしても使い物にならない。
 その点、モノクロだとレタッチの幅が広い。ある程度コントラストを強めてやった方が締まりのいい絵になるから、白飛びの部分をさほど気にする必要がないからだ。モノクロ専用機としてはけっこういいカメラなのかも知れない。


撮影データ
カメラ

PANASONIC
Lumix FZ10
撮影日 05/07/02 11:18
ISO感度 100
絞り F2.8
シャッター 1/500
露出補正値 -1
WB 晴天
露光方式 絞り優先AE
測光方式 評価測光
合焦方式 スポットAF
焦点距離 10.5mm
(35mm換算)
(63mm)
その他 手持ち撮影
レタッチソフト ちびスナ ViX

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by osampodigicame001 | 2005-07-02 22:02

四国一周ミニ撮影会のスケジュール決定!

7/4(月)~7/11(月)の8日間にわたる四国一周ミニ撮影会のスケジュールが決まりました。
途中参加、途中脱落自由です。


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by osampodigicame001 | 2005-07-01 19:18

2005/07/01 FRI(No.804)

憂い



 昨日に引き続き、四国取材のスケジュール作りで夕方まで潰れた。取材先の正確な場所を確かめること、そこまでのルートを作り、所要時間の見当をつけること、宿泊地点を決め、宿を探し、予約すること。時間が余った場合の予備撮影地点をいくつか探しておくこと・・・こういった作業である。同時に、地図でだいたいの地形を想像し、撮影予定時間の太陽の位置をイメージしておく。ま、お天気は今のところ「旱(ひでり)」状態だけど、来週のお天道様は来週になってみないと分からない。メインの取材対象は棚田だから、お天気はどうでもいいようなものだが、晴れたときだけは光の方向が問題になる。
 宿とレンタカーの予約も無事済んだ。東京からはJIROさん、のりおくん、Maxさんとボクの4人だが、日帰り参加、途中参加、途中脱落の希望者がいるかも知れないので、一応、スケジュールをブログに載せておいた。
 ところで、今度出る本だけど、やっと先行予約の態勢が整った。地元の本屋さんに注文してももちろんいいのだが、先行予約しておけば、発売と同時に送料無料で送ってもらえるという仕組みだ。この本に実質3ヶ月間も縛られたので、その間の稼ぎがかなり減った。本が売れないと鬼嫁にしばかれるのはほぼ確実な情勢だ。みなさん、1冊といわず2冊、2冊といわず100冊ぐらい買ってくださいね。
 あ、そうだ、ご自分のブログやゆホームページでも宣伝してやろうじゃないかという奇特なお方がいないとも限らないので、PRのタグをこちらに用意してあります。コピーして、ブログの「メモ帳」に貼るだけ。よろしくお願いします。


【使えるワザ】
 駅裏の飲み屋街に住み着いているのらである。食い物だけは不自由しないらしく、けっこういい体格を保持している。それに、酔っ払いに構われ慣れているせいか、一般ののらと違ってあんまり警戒心が強くない。うんと近づくとすっと逃げていくけれど、1メートルぐらいまでならこうしてじっと様子を窺っている。
 しかし、この眼。なんという眼だろう。のらに落ちぶれた身の上を悲しんでいるのか、それとも、殺伐たる世の中を嘆いているのか、なんともやるせない眼ではないか。肉食動物たるネコがこういう眼をしちゃいかん、と思わず言ってやりたくなる。精悍さのかけらもない、憂いに満ちた眼、撮影しているこっちまで落ち込んでしまった。


撮影データ
カメラ

OLYMPUS
Camedia C8080 WZ
撮影日 05/07/01 16:32
ISO感度 100
絞り F4.0
シャッター 1/50
露出補正値 -4/3
WB 晴天
露光方式 絞り優先AE
測光方式 評価測光
合焦方式 スポットAF
焦点距離 35.6mm
(35mm換算)(140mm)
その他 手持ち撮影
レタッチソフト ちびスナ

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by osampodigicame001 | 2005-07-01 18:10